行政書士事務所開業までの軌跡

行政書士事務所開業まで実務について勉強したことを記録しています。

まだケア記録を手書きで書いていませんか?介護現場をデジタル化して業務を楽にしよう!

2025年には団塊の世代の全てが75歳以上となり、日本は超高齢社会を迎えます。

・65歳以上の高齢者割合→日本人口の約3.3人に1人

・高齢者人口の20%が認知症患者

となり、介護する側の人材は38万人も不足することが予測されています。

そんな来たる2025年問題に向けて、国が打ち出している対策の一つが、

 

介護ロボット

介護のDX (デジタルトランスフォーメーション)化

外国人労働者

 

です。

今回は

介護のDX (デジタルトランスフォーメーション)化

について注目して解説していきます。

 

介護ロボットのことについて触れている記事は下記から

 

doi-gyoseishoshi.hatenablog.com

 

 

介護DXとは?

介護DXとは、介護現場にデジタル技術やデータを活用したシステムなどを取り入れ、

介護業務のあり方を変革することです。

介護DXの導入事例として挙げられるのは、

・介護ロボットの活用

・ペーパーレス化の取り組み

グループウェアの導入

などです。

ここでも介護ロボットが挙げられていますが、過去の記事で触れておりますので、

今回は解説しません。

 

ペーパーレス化の取り組み

どんな問題点があったのか?

多くの介護現場では、利用者ひとりひとりについてケアの記録や

申し送り書の記載などに時間を費やしています。

例えば

・何時に昼食を食べたのか?

・どれくらい残したのか?

・体温はどれくらいか?

・排泄は何時にいったか?便の様子はどうなのか?

など、様々な項目を記入する必要があります。

ほとんどの現場が、

⇒業務中にメモを取ってから、後で正式な書類に手書きで書く。

介護保険の請求をするために、請求ソフトにPCで同様の内容を記入する

というような作業をしているため、

手書きで書いたことをわざわざパソコンに打ち直したり、といった無駄な業務が

発生していることも多く、記録作業をいかに効率化するかが課題となっていました。

 

介護記録ソフトの導入が増えてきています。

そのような課題を解決するのが、タブレットスマートフォンなどの端末と

介護システムを連携し、離れた場所にいてもシステムに直接入力できる

プラットフォーム。介護記録ソフトです。

記録を電子化し、場所や時間にとらわれずにデータを記録・共有できます。

書類の印刷や書類管理にかかるコストを削減できるだけでなく、

引き継ぎ業務の負担を軽減する効果もあります。

具体的な効果としては

⇒ 手書きで書いていた記録をタブレットで記入し、記録の時間を短縮

⇒ 記録と請求業務を一貫して行うことができ、二度手間にならない。

⇒ 検索もすぐにでき、過去のデータをすぐに調べることができる

 

年配の方になると、タブレット記入が慣れない方も中にはいらっしゃいますが、

今はiPadに話しかけるだけで記録を可能にするなど、操作も簡単になっています。

 

グループウェアの導入

どんな問題点があったのか?

介護施設で働く職員の方々は、各自連絡を取るときなどは固定電話の内線機能など

を利用していました。そうなると内線の近くに人がいなかった場合などは結局、

自分の足で探しに行くことになります。

また、ピッチなどを利用している現場などもありますが、

おむつ交換中の手が離せないときに電話が鳴ってしまったりと不便を感じている

職員の方も非常に多くいました。

職員間の連絡も口頭での伝達になるため、言った言わないなどの問題が

出てしまったり、記録に残らないという不便さも出てしまっていました。

 

グループウェアで問題を解決しよう

そんな問題を解決するのが

グループウェアとは、

・チャット

・スケジュール管理

・タスク管理

・ファイル共有

・Web会議

などの機能を備えたソリューションです。

従業員が離れた場所にいてもすぐに必要なデータを共有でき、

チャットでの情報伝達が可能です。

 

イメージとしては仕事用のLINEグループのようなもので、

各職員はスマートフォンを各自所有し、

通話はもちろんのこと、チャットなどで、連携を取り合います。

また、先述の介護記録なども同じスマートフォンで記入ができるため、

何個も端末を持たなくてもよくなったというのがメリットです。

忙しい介護現場において、口頭による情報伝達のみでは、周知漏れや誤解が

発生しかねません。グループウェアは履歴が残るため、データを後から確認することも

でき、そのようなトラブルを防ぐ効果が期待できます。

また、共通の進捗管理表やスケジュール表などを利用できるため、

効率よく業務を進められるでしょう。

 

まとめ

以上が介護のDX化です。

デジタル機器に頼ることによって業務効率は格段に良くなり、

今まで記録に時間をかけていた点を、一人一人のケアに時間をかけることができます。

しかしながら、このDX化には、Wi-Fi環境やシステムの導入費用が必要です。

しかも、決して安くはありません。かなりに費用を要します。

ただ、この介護のDX化には国が補助金を出すという政策を行っています。

国としても日本の超高齢社会を改善するため、介護のDX化で介護業務の低減を

することを推奨しているのです。

次回はその点について詳しく解説していくことにします。