介護施設勤務者は必見!補助金額は数百万~数千万!?介護ロボットの導入補助金
2025年には団塊の世代の全てが75歳以上となり、日本は超高齢社会を迎えます。
・65歳以上の高齢者割合→日本人口の約3.3人に1人
・高齢者人口の20%が認知症患者
となり、介護する側の人材は38万人も不足することが予測されています。
そんな来たる2025年問題に向けて、国が打ち出している対策の一つが、
介護ロボット
介護のDX (デジタルトランスフォーメーション)化
です。
今回は介護ロボットについて注目してみましょう。
介護ロボットを利用して、
⇒ 介護施設職員の不足を補う
⇒ 介護施設職員の業務を低減する
⇒ 介護の記録をデータ化し、質の良い介護を行う
など、さまざまな場面で期待されています。
そんな介護ロボットですが、決して安い金額ではありません。
安いものでも数万円~数十万円費用が掛かります。
そこで、国は介護施設が介護ロボットの導入することに対して、
補助金を出し、介護を支援する政策などを行っています。
今回はその介護ロボットを導入する補助金について詳しく解説します。
介護ロボットについては過去の記事で解説していますので、ご確認ください。
doi-gyoseishoshi.hatenablog.com
国の介護ロボットの導入・活用支援について
ア.介護事業所に対する業務改善支援事業
①第三者が生産性向上の取組を支援するための費用の支援(コンサル経費の補助)
(補助上限額1事業所30万円)
②「地域のモデル施設育成」に必要と認められる経費の一部を助成
(介護現場革新会議の設置に伴う必要経費分は全額補助、介護事業所の取組に必要な
経費は上限500万円)
イ.介護ロボット導入支援事業
介護ロボットを活用した介護事業所の生産性向上の取組を通じてケアの質の
維持・向上や職員の負担軽減等を図るため、介護ロボットの導入支援
ウ.ICT導入支援事業
記録業務、情報共有業務、請求業務等を一気通貫で行うことが可能となっている
介護ソフト及び当該ソフトを使用するための端末(タブレット等)、
通信環境機器等を対象に導入支援を実施。
これらの補助金は、国(厚生労働省)から補助金事業として発表され、
都道府県ごとに募集をします。
ですので、都道府県ごとに上限金額や、台数などの制限が変わってきます。
介護ロボット導入支援事業について
目的
介護ロボットを活用した介護事業所の生産性向上の取組を通じて、
ケアの質の維持・向上や職員の負担軽減等を図る。
実施主体
都道府県
補助対象者
介護保険施設・事業所
例)特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護付き有料老人ホーム等
※住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などは、介護保険事業所の
ため、対象外となります。
補助対象
介護ロボット
⇒移乗支援、移動支援、排泄支援、見守り、入浴支援など、厚生労働省・経済産業省で定める「ロボット技術の介護利用における重点分野」に該当する介護ロボット
見守りセンサーの導入に伴う通信環境整備
⇒Wi-Fi環境の整備、インカム、見守りセンサー等の情報を介護記録にシステム連動させる情報連携のネットワーク構築経費 等
補助内容
〇補助額(※都道府県によって上限金額は変わります)
介護ロボット(1機器あたり)
・移乗支援(装着型・非装着型)
・入浴支援 上限100万円
・上記以外 上限30万円
見守りセンサーの導入に伴う通信環境整備(1事業所あたり)上限750万円
〇補助上限台数
必要台数(制限の撤廃)
〇補助率
都道府県の裁量により設定
一定の要件を満たす場合は3/4を下限、それ以外の事業所は1/2を下限
※一定の要件とは以下の要件を満たすこと
導入計画書において目標とする人員配置を明確にした上で、見守りセンサーや
インカム、介護記録ソフト等の複数の機器
補助内容まとめ
都道府県によっては数百万~数千万規模で補助が受けられる
上記が、補助の内容になります。
移譲支援ロボットや入浴支援ロボットであれば、
3/4の補助でなおかつ最大でも1台当たり100万円までの補助金が受けられます。
それ以外のロボットであれば
3/4の補助でなおかつ最大でも1台当たり30万円までの補助金が受けられます。
そして都道府県によりますが、台数制限があります。
介護施設であれば、ベッド数に対して2割までや制限なしの場合もあります。
例)・100床のベッド数がある施設で1台あたり60万円の見守りロボットを20台購入
・上限台数2割で補助割合は3/4の場合
〇本来かかる金額
⇒60万円×20台=1200万円
〇補助金を利用すれば
⇒60万円×20台=1200万円
⇒60万円/台×3/4×=45万円>補助最大額30万円×20台=600万円が補助額
⇒1200万円-600万円=600万円
つまり、この制度を利用すれば、手出しは半額の600万円でよいことになるのです。
そしてこの補助金制度の良いところは毎年申請ができることです。
見守りロボットの導入であればそれに伴うWi-Fi環境工事も補助対象となる
そして、見守りロボットを導入する場合、どうしても必要な環境。
それが、Wi-Fiの環境です。
スマートフォンなどを利用するため、無線の環境が必要です。
その点も補助金を出してくれるのです。
都道府県によって変わりますが、補助率は最大3/4、補助最大額は750万円です。
例)・100床のベッド数がある施設で1台あたり60万円の見守りロボットを20台購入
・上限台数2割で補助割合は3/4の場合
・Wi-Fiの環境工事が240万円かかる(補助額150万円で補助率は3/4)
※介護ロボットの補助金に関しては先ほどの例と全く同じです。
〇本来かかる金額
・見守りロボットの費用
⇒60万円×20台=1200万円
・Wi-Fi工事の費用
⇒240万円
・合計費用
⇒1440万円
〇補助金を利用すれば
・見守りロボットの費用
⇒60万円×20台=1200万円
⇒60万円/台×3/4×=45万円>補助最大額30万円×20台=600万円が補助額
⇒1200万円-600万円=600万円
・Wi-Fi工事の費用
⇒240万円×3/4=180万円>Wi-Fi工事補助最大額150万円=150万円が補助額
⇒240万円-150万円=90万円
合計費用
⇒690万円
まとめ
補助金を使わなかった場合:1440万円
補助金を使った場合: 690万円
なんと差額は750万円です。
かなりお得な制度だということがわかるでしょうか?
そして、この補助金を利用すれば、Wi-Fi環境も整えることができるのです。
極端な話、安い1台見守り機器を導入しても、
見守りセンサーの導入に伴う通信環境整備の補助金が受けられるので、
人の代わりに介護ロボットが働いてくれる未来もそう遠くありません。
ぜひ制度を活用し介護ロボットを導入しましょう。